経年変化にされがちな瑕疵

建物も他の商品と同様、使えば、減ったり、壊れたり、割れたりという消耗を伴いる。したがって、一定の保証期限をもうけないと、通常の経年変化(消耗・損耗)まで、瑕疵ということになる不合理が生じる。

しかし、現状は逆だ。「欠陥=瑕疵」までも経年変化にきれ、不当な保証期間しか買い手は与えられていないといえるだろう。請負契約では、躯体(本体)で2年、内装・植栽で1年というのが何000万円という商品の保証期間だ。

売買契約では、躯体で概ね5年、内装で2年というのが標準的だ。したがって、自動車では瑕疵の存否にかかわらず、通常の管理も1年は無償でしてくれることと比較すると、建設業は非常に遅れていると言える。私は、講演のときに「入居当時に住まいの隅々まで、撮影しておくこと」をすすめているし、自分が事務所を借りたときも、初日に各部の撮影をした。

それは、退去するときに「原状に回復して返す」ことが契約書に書かれているからだ。釘穴一つでも、敷金から差し引かれるから、自分が開けた穴か、最初から開いていた穴かの証拠として、新聞の日付を入れて撮影しておくのだ。

この方法は、経年変化か当初からの傷(瑕疵)であるかを判定する際に非常に役立ちます。コンクリートの亀裂がいつ発生したのか、そうして、どのように推移してきたのかが非常に大切なのだ。

時間に関係のない挙動変形と時間に密接に関連した挙動変形があるのだ。後者の挙動変形のことを経年変化といっているので、時間を同時に記録した証拠が必要なのだ。

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