浦和のSさんの住まいは3階建ての事務所付二世代住宅だ。
建物が設計図に書かれた位置(境界から壁中心で60センチ)より20センチ程度境界線に寄ってしまった。
それが分かったのは、基礎工事が完了した段階だった。
気づいた業者は、地中梁をはじめ基礎を道路側に寄せることで、改善をしたが、それでも狭い境界側の外壁にクーラー機器やガスメーターを設備することができなかった。
ガスメーターを移動きせ、クーラー機器も移動させたが、問題の本質的解決ではない。向こう三軒両隣の間でも、こんな法律がある。
一、隣との境界間隔は、壁面から50センチ以上。
二、目隠しの請求権は、先住者側にある。
三、日照権については、建築基準法との関連を見る(日照がある居室が1以上必要だということ)
四、工事中は「隣地立ち入り」はできる。
しかし無償であることを意味しないSさん宅の駄目直しも完了し、業者の遅延損害金の算定も終わり、登記を待つだけになったが、「目隠し」「隣地境界の塀」など隣近所の関係を整理をやっておかなければいけない手続きが残っている。Sさんはいう。「いわれてするより、いわれる前にする方が気持ちが良い」と。
これが、コミュニティにおける居住者の責任だと思う。「言われなければ、自分の権利だけを主張して済ます」とは、淋しい限りだが、このSさんの言葉を聞いて、自分がかかわった事件が、良い方向で解決したことの意味をかみしめて正月を迎えられた。
